【最新】リフォームに使える補助金「住宅省エネ2024キャンペーン」とは?
2024/07/04
2024/07/04
住宅の断熱性向上や高効率給湯器の買い替え・交換にかかる費用を一部補助する制度として注目を集めた「住宅省エネ2023キャンペーン」。
2024年度も住宅省エネキャンペーンが引き続き実施されます。
本記事では、「住宅省エネ2024キャンペーン」の内容や、補助金を利用する際の注意点について解説します。
※2024年4月更新時点の情報です。補助金申請にあたっては、公式Webサイトで最新情報をご確認ください。
目次
住宅リフォームで補助金が出る理由としては、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラルの実現」があります。中間目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%減らす目標を立てており、早急な対策が求められています。
なかでも、家庭は66%(1億3800万トン)の削減が必要です。一般住宅の断熱改修や省エネ性能の高い住宅設備への買い替え・交換に補助金を交付することで、家庭における省エネや脱炭素化の動きを加速させる狙いがあります。
リフォームや住宅設備の交換を検討している家庭にとっては、コストを抑えてリフォームを実現するのに追い風です。
「住宅省エネ2024キャンペーン」は、住宅省エネ2023キャンペーンの後継となる補助金事業です。住宅省エネ2023キャンペーンは、経済産業省、国土交通省、環境省の3省連携によって行われており、2023年11月10日に令和5年度補正予算案に組み込まれることが決定し、2024年度も継続となりました。
まだ、正式に補助対象や補助金額などは決定していませんが、現時点で下記の4つの事業が予定されています。
子育てエコホーム支援事業は、若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが39歳以下)や子育て世帯(18歳未満の子を有する)における新築物件の購入や既存住宅の省エネ改築を目的とした事業で、実質的に2023年の「こどもエコすまい支援事業」の後継事業となります。2023年11月2日以降に着工・改修したものが補助対象となります。
<新築物件>
補助対象 | 補助金額 | 補足 |
長期優良住宅 | 100万円/戸 | 延べ面積が50㎡以上240㎡以下の物件 |
ZEH住宅 | 80万円/戸 | 延べ面積が50㎡以上240㎡以下の物件 |
<リフォーム>
補助対象 | 補助金額 | 補足 |
既存住宅の購入 | 子育て世帯・若者夫婦世帯:上限60万円/戸 | – |
長期優良リフォーム | 子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸 その他の世帯 :上限30万円/戸 | – |
既存住宅の省エネ改修 | 子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸 その他世帯 :上限20万円/戸 | – |
省エネに関連する子育て対応改修 | 子育て・若者夫婦世帯:上限30万円/戸 その他世帯 :上限20万円/戸 | バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付エアコン設置の工事など |
なお、土砂災害特別警戒区域または災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域、または地すべり防止区域と重複する区域に限定)に立地している住宅は原則除外となります。
また、市街化調整区域、土砂災害警戒区域または浸水想定区域(洪水浸水想定区域または高潮浸水想定区域における想定浸水高さ3m以上の区域に限定)は上表記載の補助金額の半額となるため注意してください。
正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」。先進的窓リノベ事業2023の後継事業です。なお、2023年11月2日以降に工事・改修したものが補助対象となります。
補助対象 | 補助金額 | 補足 |
高い断熱性能(Uw値1.9以下など)をもった内窓の設置、外窓・ガラスの交換 | 改修費用の1/2相当を上限200万円まで補助 | なお、同一契約内で(開口部に取り付けられたものに限る)断熱性能の高いドアに改修する場合は補助対象となる |
エコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームなど高効率給湯器の導入にかかった費用の一部を負担する事業です。正式名称は「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」。給湯省エネ事業の後継事業です。2023年11月2日以降に設置したものが補助対象となります。
補助対象 | 補助金額 | 補足 |
エコキュート | 基本額:8万円/台 A:10万円/台 B:12万円/台 A+B:13万円/台 | A:昼間の余剰再エネ電気を活用でき、インターネットに接続可能な機種 B:補助要件下限の機種と比べて、CO2排出量が5%以上少ない機種 |
ハイブリッド給湯機 | 基本額:10万円/台 AまたはB:13万円/台 A+B:15万円/台 | A:昼間の余剰再エネ電気を活用でき、インターネットに接続可能な機種 B:補助要件下限の機種と比べて、CO2排出量が5%以上少ない機種 |
エネファーム | 基本額:18万円/台 C:20万円/台 | C:レジリエンス機能が強化された機種 |
高効率給湯器の導入に際して、 右記のものを撤去 | 蓄熱暖房機:10万円/台 電気温水器:5万円/台 | 上限2台まで |
既存の賃貸集合住宅においてエコジョーズやエコフィールなどの導入で発生した費用の一部を補助するもので、2024年に新設されました。正式名称は「既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業」。こちらは主に対象が賃貸オーナー(貸主)になります。2023年11月2日以降に設置したものが補助対象となります。
補助対象 | 補助金額 |
<エコジョーズ> ・モード熱効率が90%以上の給湯単能機 ・モード熱効率が90%以上のふろ給湯器 ・給湯部熱効率が95%以上の給湯暖房機 <エコフィール> ・連続給湯効率が95%以上の油焚き温水ボイラー ・モード熱効率が91%以上の石油給湯機(直圧式) ・モード熱効率が80%以上の石油給湯機(貯湯式) | エコジョーズ/エコフィールへの取替(追い焚き機能なし):5万円/台 エコジョーズ/エコフィールへの取替(追い焚き機能あり):7万円/台 |
エコジョーズやエコフィールは、いずれも事前にメーカーによって登録されたものが補助対象となる予定です。対象機器かどうかは、公式ホームページや事務局ページなどで随時確認してください。また、原則として本事業と類似する他の補助金の併用はできません。
まず、「住宅省エネ2023キャンペーン」との大きな違いは「賃貸集合給湯省エネ2024事業(既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業)」が新設されたことです。
基本的には、子育てエコホーム支援事業、先進的窓リノベ事業、給湯省エネ事業は、基本的に2023年度の事業を引き継いだ形となっており、補助対象は概ね変わりません。
ただし、2023年度は3つの事業を合わせた金額が3,000億円程度であったのに対し、本年度は新設された「賃貸集合給湯省エネ2024事業」もあわせて4,215億円と1.4倍で、全体的に補助金額が増額しています。
最後に「住宅省エネ2024キャンペーン」を利用する際の注意点について解説します。
補助金は定期的に条件などの情報が更新されます。特に「住宅省エネ2024キャンペーン」は発表されたばかりのタイミングであるため、新しい条件や情報が追加されることがあります。申請する際には、補助対象条件を満たしているか必ず確認してください。
申請開始時期は2024年3月以降ですが、終了の時期についてはまだ発表されていません。2023年度の「こどもエコすまい支援事業」については予算上限に達したため、終了予定時期よりも早めに受付を終了しています。すでに利用する補助金が決まっているのであれば、早めに申し込むことをおすすめします。
同じリフォーム工事で、2023年の現行補助事業との重複申請を行うことはできません。ただし補助対象が重複しない範囲内では併用可能とされています。詳しくは、住宅省エネ2023キャンペーンの公式問い合わせ窓口にご連絡ください。
2024年度版も2023年度と同じく、基本的には工事請負業者しか申請ができません。補助金は補助対象の確認や申請書類の作成など、時間と手間がかかります。補助金の申請サポートが手厚いリフォーム業者を選ぶことをおすすめします。
「住宅省エネ2024キャンペーン」は4つの補助事業が合わさった制度で複雑ですが、うまく活用すれば、省エネ家電や住宅リフォームの費用を大幅に抑えることができます。ぜひ、活用を検討してみてください。
「交換できるくん」は、子育てエコホーム支援事業および、給湯省エネ事業の登録事業者です。エコキュートの交換で「給湯省エネ事業」の申請を検討されている方や、子育て世帯で住宅設備の交換をご検討中の方は、ぜひお問い合わせください。
※「交換できるくん」で取扱いのある子育てエコホーム支援事業の補助金対象設備は、ビルトイン食洗機、レンジフード、ビルトインガスコンロ、ビルトインIHクッキングヒーター、浴室乾燥機です。商品によっては補助金の対象とならない機種もありますので、ご心配な際はお見積りご依頼時に、補助金対象の商品をご希望の旨を書き添えていただくことで、お住まいに適合するもので補助金の対象となる機種を営業担当がご提案いたします。
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