
60cmのフロントオープン食洗機を販売する国産メーカーはパナソニックのみ!ただし後付けには注意
2025/07/21
2025/07/21
「大容量の食洗機がほしいけど、どれを選べばいいかわからない」
「海外製はちょっと不安だから国産でいいものを選びたい」
60cmサイズのフロントオープン食洗機は外国製が主流です。しかし日本のキッチンで使用することを考えると、国産製品が好まれる傾向があります。
60cmサイズのフロントオープン食洗機を製造している国内メーカーは、パナソニックのみです。この記事では日本製ならではの使いやすさや、対応キッチンの違いなど、パナソニックの60cm型フロントオープン食洗機の気になるポイントを、わかりやすく解説します。
目次
60cmサイズのフロントオープン型食洗機は、収納力の高さや使いやすさが魅力です。一方でサイズが大きく、前に扉を開く際にスペースが必要になるため、日本の小さなキッチンでは合わないこともあります。
そのため海外ではスタンダードなサイズ・スタイルですが、国内メーカーではほとんど販売されておらず、取り扱いがあるのはパナソニックの「NP-60EF1W」のみです。
日本でも60cmサイズのフロントオープンの食洗機を快適に活用できるよう、パナソニックの大型フロントオープン食洗機(NP-60EF1W)は、さまざまな工夫がされています。
たとえば食洗機には3段カゴが設計されています。上・中・下と3段で食器を置くことができるだけでなく、中段のカゴは3段階で高さ調整が可能です。下段にお鍋などの大きな食器を入れる際に、中段の高さが調整できるのは嬉しい機能です。
また、強力な水圧と高温洗浄で、油汚れも落とせるため、食器を事前に軽く洗う手間(予洗い)が省けます。
さらに乾燥機能も搭載されています。海外製フロントオープン機の多くは乾燥機能がなく、予熱や自然乾燥に頼りますが、パナソニックはしっかり送風乾燥を行い、水滴が残りにくくなっています。日本の家庭に合わせた、使い勝手の良さが光る機種です。
パナソニックの60cm型フロントオープン食洗機(NP-60EF1W)は、単体での販売を行っていません。
主に新築やシステムキッチンの導入時に組み込むことを前提とした製品で、単品販売や後付け・交換工事には対応していません。
そのため、「パナソニックの60cm幅フロントオープンタイプを後付けで使いたい」という方には適さない製品となります。
交換や後付けで60cm幅の食洗機をお考えの場合、パナソニックではスライドオープンタイプのみが対応機種となります。NP-60EF1Wのようなフロントオープン型は対応していないため、注意が必要です。
「どうしても国産メーカーのフロントオープン型にこだわりたい」という方は、リンナイが一部モデルでフロントオープン型を展開しています。ただし、こちらも対応サイズは45cm幅のみとなっています。
60cm幅のフロントオープンタイプを交換や後付けで設置したい場合は、海外製の食洗機(ミーレやボッシュなど)を検討する必要があります。
設置にはキッチン構造の確認が必要なため、実績のある住宅設備業者などへの相談がおすすめです。
パナソニックの60cm型フロントオープン食洗機(NP-60EF1W)は、パナソニック製のキッチン「Lクラス」「Sクラス」のプランであれば設置が可能です。
それ以外のメーカーでは、リクシルの「リシェル」や「ノクト」などの一部シリーズが対応しています。TOTOでは、「ザ・クラッソ」が対応可能です。
一方、クリナップでは2025年5月時点では対応キッチンがありません。設置を検討する場合は、必ず対応可能なキッチンかどうかを事前に確認しておくことが大切です。
60cmサイズのフロントオープン型食洗機は、見た目の大きさだけでなく、使い勝手や収納力の面でも多くの魅力があります。ここでは、実際に使って感じる主なメリットをご紹介します。
60cmサイズは、一般的な45cmタイプよりも庫内が広いため、一度にたくさんの食器を洗えます。
大家族や来客が多い家庭でも、数回に分ける必要がなく、まとめて洗えるのは大きな魅力です。鍋やフライパンなどの大きな調理器具も一緒に入れられるため、後片づけがグッと楽になります。
引き出しタイプの食洗機の場合、食器を入れる位置は上からのみとなります。そのため、食器と食器の隙間に小物などを入れたい際は、入れた食器を一度、位置変えしなくてはならないこともあります。
フロントオープンタイプは、ドアを手前に大きく開く構造のため、横から洗い物を入れることも可能です。
位置を考えて食器を入れるという、食洗機の「あるある」なわずらわしさを60cmのフロントオープンタイプ食洗機なら解消できます。
メリットが多い一方で、60cm型フロントオープン食洗機を使ってみて、気づく注意点もあります。購入前に知っておきたい、デメリットをまとめました。
60cm型フロントオープン食洗機は、庫内が床に近い位置にあるため、食器の出し入れ時にはどうしても腰をかがめる動作が必要です。特に下段のカゴに食器を入れるときは、少し体勢に負担がかかることもあります。
高齢の方や腰痛がある方は、設置位置や使い勝手を事前にチェックしておくと安心です。
パナソニックの60cm型フロントオープン食洗機は、予洗いをする必要はありませんが、、どうしても気になって軽くすすぎ洗いをする方も多くいると思います。
その際、シンクから食洗機に洗い物を移動させる際、水滴が床に垂れることがあります。引き出しタイプでは動作が短いためそういった心配も少ないですが、フロントオープンは床に近い位置に設置されておりシンクとの距離が長いため、どうしても水滴のリスクが生じてしまうのです。
予洗いを諦めたり、マットを敷いたりなどの対策が必要になります。
60cmサイズのフロントオープンタイプは、容量や性能が高いぶん、価格も高めです。設置にはキッチンの仕様変更が必要なケースもあるため、本体だけでなく施工費用も含めた全体予算を見ておく必要があります。
大容量で便利な60cm型フロントオープン食洗機ですが、すべての家庭に向いているとは限りません。購入前には、家族の人数や使い方をよく考えることが大切です。
たとえば、3人以下の家庭では45cm幅のタイプでも十分足りる場合があります。使い切れないほど広い庫内だと、水道代や電気代が無駄になることもあるかもしれないため、あえて大きな機種を選ばず、ライフスタイルに合ったサイズを選ぶのも賢い判断です。
また、かがむ動作がつらい場合は、フロントオープンタイプの使用にストレスが生じるかもしれません。
このように「実際に使ってみるとどうなるか」をしっかりシミュレーションした上で導入を検討することで、後悔のリスクを減らせます。
60cm型のフロントオープン食洗機を選ぶことで、一度にたくさんの食器を洗えて、家事の時短につながります。しかし設置環境やライフスタイルによっては、「大きすぎる」といった使い勝手の悪さを感じることもあるかもしれません。
そのため、キッチンの広さや家族の人数・食器の数などを考慮した上で、本当に必要かどうか、じっくり検討することが大切です。
ARTICLE LIST
2025/07/15
2025/07/13
2025/04/15