太陽光発電の設置業者の種類と選び方！避けるべき業者の特徴＆契約前チェックリスト

「太陽光発電を設置したいけど、どんな業者に頼めばいいの？」「ランキングサイトの情報は信用できるの？」太陽光発電の導入を検討している方の中には、そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

太陽光発電の設置業者にはいくつかのタイプがあり、選び方次第で費用・施工品質・保証内容が大きく変わります。誤った選択をすると、想定外の追加費用やアフターサポート不足などで後悔してしまうこともあります。

この記事では、太陽光発電業者の種類や特徴、選び方のポイント、避けるべき業者の見極め方まで詳しく解説します。安心して導入を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電の設置業者の種類は大きく3つ

太陽光発電の設置を依頼できる業者は、「メーカー系」と「販売店系」に分かれます。 それぞれの特徴を解説します。

メーカーの特徴

自社ブランドの太陽光パネルを製造・販売しており、製品品質や長期保証が手厚いのが特徴です。
施工はメーカーが直接行うのではなく、認定施工店や子会社が担当するケースが多いため、価格はやや高めですがブランドによる安心感があります。
保証内容（製品保証・出力保証・施工保証）はメーカーごとに異なるため、契約前に必ず確認しましょう。

販売店の特徴

複数メーカーの製品を取り扱う代理店や施工業者で、予算や屋根形状、発電量の希望などに応じて柔軟に提案してもらえるのがメリットです。
メーカー直販より費用を抑えられる場合も多く、自社で施工まで行う「一貫対応型」の販売店なら品質管理も安心です。
ただし、下請け業者に施工を委託するケースもあるため、「自社施工かどうか」を必ず確認してください。

メーカーと販売店、どちらが良い？

設計・資材調達・施工・アフターサービスまでを自社で行うタイプです。
品質のばらつきが少なく、トラブル発生時も責任の所在が明確です。費用は中間〜やや高めですが、施工保証の充実と長期的な安心感が得られます。

しかし業者選びは、家からの距離や実績、自分たちの相性なども考慮が必要なため、すべてを含めて総合的に判断することが大切です。

タイプ	強み	弱み	向いている人
メーカー系	品質・長期保証が充実	費用が高め、施工は下請け	ブランド重視・保証を重視したい人
販売店系	費用を抑えやすい、複数メーカー比較可	下請け施工のリスク	コスパ重視・比較検討したい人
自社施工（EPC）	品質・責任一元化、施工保証が明確	施工エリアが限られる場合あり	信頼できる地元業者に任せたい人

太陽光発電業者のおすすめランキングや比較サイトは信用できる？

「太陽光発電 業者 ランキング」などで検索すると、多くの比較サイトが見つかります。
れらの多くは広告掲載を目的としたPRサイトであり、順位やおすすめ度は必ずしも実績や品質を反映しているわけではありません。

ランキングの信頼性を判断する際は、以下の点を必ずチェックします。

• 広告・PR表記の有無
• 掲載順位の根拠（調査母数・評価項目・更新日など）
• 施工実績や資格、保証内容の明示
• 運営会社の所在地・連絡先が明確か

順位だけで判断せず、見積り条件・保証・施工体制の情報をもとに比較することが重要です。
ランキングを業者選びの指針とする場合は、その記事に根拠が明示されているか、施工実績や資格情報が記載されているかなども確認すると安心です。

太陽光発電業者の選び方

信頼できる業者を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、安心して任せられる会社を見極めるポイントを、解説します。

自社施工を行う会社だと安心

自社で施工まで行う業者は、品質のバラつきが起こりにくいという魅力があります。また、万が一のトラブル時も責任の所在が明確になるため、可能であれば自社施工の会社を選ぶと安心です。

実績や資格をチェック

太陽光パネルの設置工事には、知識や経験などが必要です。
業者選びの際は施工実績や、電気工事士・太陽光発電技術者などの有資格者が在籍しているかを確認してください。
また、過去の設置件数や地域での施工経験も、信頼性を測る大きな指標です。

販売店の場合は、複数のメーカーに対応していること

複数メーカーの太陽光発電を扱う業者なら、屋根形状や予算、ライフスタイルや地域性などに合わせた最適な提案が可能です。
1社専属ではなく、選択肢を広く持てる業者を選ぶようにしてください。

対応力の高さも見ておこう

問い合わせ時の対応スピードや説明のわかりやすさも、太陽光発電の設置業者選びにおいて重要です。見積もりや現地調査の際にていねいに対応してくれる業者は、施工後のサポートも信頼できます。

設置費用の相場もチェックしよう

太陽光発電の設置費用は、一般的な戸建て住宅（4〜5kW）で約120〜180万円前後が目安です。
ただし、屋根形状・パネルの型番・配線距離・足場費用などにより金額は大きく変動します。見積書を比較する際は、条件（kW数・型番・工事範囲）を揃えて3社以上で比べることをおすすめします。

屋根材やパネルメーカーによって金額は前後しますが、見積もり時は足場費や電気工事費が含まれているかも確認してください。 

また、費用を抑えたい場合は以下の業者のように補助金制度への知識が豊富で、導入費用負担を下げられるスキルを持っていることも大切です。

こんな太陽光発電業者は避けるべき！

信頼できる業者を見極める一方で、避けたほうがいい業者の特徴も知っておくと、太陽光発電の導入時に失敗や後悔をなくせます。

飛び込みの営業を行う業者

突然自宅を訪問して契約を迫るような業者には注意が必要です。
「今契約すれば補助金が出ます」「今日だけ特別価格です」「点検が義務化されています」といった言葉で急かす業者には注意が必要です。
その場で即決せず、必ず複数社の見積もりを取って比較検討してください。

口コミが悪い内容ばかりの業者

インターネット上の口コミで、工事後の不備や対応の悪さが多数報告されている業者も避けたほうが安心です。
中には、工事完了後に連絡が取れなくなるなど、アフターサポートに問題がある例もあります。
口コミサイトやSNSのレビューを複数チェックして、信頼できるかどうかを判断してください。

会社HPに詳細情報が記載されていない業者

会社概要や所在地、施工実績、スタッフ情報が不十分な業者は信頼性に欠けます。特に住所や電話番号が曖昧な会社は、トラブル時の対応も不透明になりがちです。

施工事例やスタッフの顔写真を公開しているなど、透明性のある情報発信をしている会社を選ぶことが、満足いく業者選びにつながります。

悪質業者による訪問販売・詐欺の手口

太陽光発電の普及に伴い、悪質な訪問販売や詐欺も増えています。 以下のような手口は、悪徳業者の可能性があるので、注意してください。

• ・「自治体の補助金が出ます」と偽って契約を迫る
• ・「今だけ特別価格です」と契約を急がせる
• ・「点検が義務化されています」と強引に見積もりを取る
• ・施工体制（自社施工か、下請けか）を確認しているか
• ・施工保証・製品保証・出力保証の年数と範囲を把握しているか
• ・補助金制度の対象か、申請代行の有無を確認しているか
• ・屋根の保証が継続される施工方法かどうかを確認しているか

こうした手口は国民生活センターでも注意喚起されています。
トラブルを避けるには、「その場で契約しない」「必ず複数社から見積もりを取る」などの対策を徹底することが大切です。

また、悪質業者かどうか迷ったときは「家族に相談をしないと決められない」と契約を先延ばしにし、その後に判断するのもひとつの方法です。

また、訪問販売などで契約した場合は、書面を受け取ってから8日以内であればクーリング・オフ（契約解除）が可能です。
万一不安を感じた場合は、消費生活センターや住まいるダイヤルに相談し、早めに対応してください。

太陽光発電業者との間に多いトラブルと対処方法

太陽光発電は長期間使う設備だからこそ、設置後のトラブルが起きることもあります。

ここでは、よくある事例とその対処法を紹介します。

契約内容の食い違い・説明不足によるトラブル

契約前の説明が不十分なまま進めてしまうと、「工事費が追加された」「保証が含まれていなかった」などのトラブルが起こりやすくなります。

契約書や見積書は細部まで確認し、不明点はその場で必ず質問しておくことが大切です。

設置後の施工不良

太陽光発電パネルを設置からしばらくして、屋根の雨漏りや配線トラブルが発覚するケースもあります。

無資格の業者や下請け任せの施工では品質にムラが出ることもあるため、自社施工で実績のある会社を選ぶのが安心です。

保証・アフターサポートの内容をめぐるトラブル

太陽光発電設置後のメンテナンスや修理を依頼しようとした際に、「保証対象外」と言われてしまうケースもあります。

メーカー保証と工事保証の両方があるかを事前に確認し、保証期間や範囲を明確にしておくことが大切です。

トラブル発生時の相談先

トラブルが起きた際は、まず契約した業者に状況を伝えます。

対応に不安がある場合や話が進まない場合は、「国民生活センター」や「住まいるダイヤル」に相談するのがおすすめです。 専門の相談員が状況を整理し、適切な対処法を案内してくれます。

国民生活センター連絡先：https://www.kokusen.go.jp/soudan/index.html

住まいるダイヤル連絡先：https://www.chord.or.jp/consult_tel/index.html

トラブルを防ぐための契約前チェックリスト

契約前に以下のポイントを確認しておくと、後々のトラブルを防げます。

• ・施工会社と販売会社が同一であるか
• ・アフター保証の有無（メーカー保証＋工事保証）
• ・見積明細に機器代・工事費・諸経費が明記されているか

太陽光パネルの導入は、規模の大きな工事が必要になります。費用負担も安価ではないため、妥協したり不安な点をそのまま残したりせず、安心できる契約環境を整えた上で業者に依頼してください。

まとめ｜太陽光発電の設置業者を選ぶ際は信頼できる会社を選ぼう

太陽光発電の設置は、業者選びがすべてと言っても過言ではありません。ランキングサイトの情報を鵜呑みにせず、実績・資格・保証をしっかり確認することが大切です。

費用を抑えたい場合は、補助金制度や申請条件に詳しい業者を選ぶことも重要なポイントです。
信頼できる業者を見極め、長く安心して使える太陽光発電を導入してください。