エコキュートの配管交換【費用相場4～8万円】原因・修理との違い・工期目安と業者選び

「お湯が漏れているかも？」「配管が古くて交換が必要？」エコキュートを使用中、こんな不安を感じたことはないでしょうか。

エコキュートの配管は、劣化や破損が起こりやすい部分です。放置すると水漏れや機器故障につながるため、早めの対応が大切です。

この記事では症状別の対処（締付・パッキン交換・配管交換）、費用相場（軽微1～2万円／交換4～8万円／冷媒管3～5万円）、工期目安（2～4時間）、保証確認ポイントまで整理します。

エコキュートを長持ちさせたい方は、ぜひ参考にしてください。

エコキュートの配管交換費用の相場は4〜8万円

エコキュートのお湯漏れや、動作不良などが生じた場合、配管交換をすることで改善するケースがあります。

配管交換の費用相場：4～8万円
部材1.5～3万円／施工・出張2～4万円／冷媒管で真空引きが入ると＋0.5～1.5万円）。
屋外配管延長や高所・長尺、保温材全面やり替えで上振れします。

ヒートポンプ側の配管交換費用は？

エコキュートの配管とひとことで言ってもさまざまな種類や役割があります。その中でも冷媒配管（ヒートポンプ⇔貯湯タンク）の交換は3～5万円が目安。
冷媒回収／フレア加工／真空引きなどの専門作業が伴うため、一般の給水配管よりやや高めです。

エコキュートの配管交換に利用できる補助金制度

エコキュートの配管交換のみでは、補助金の対象になりません。
ただし、本体を高効率型へ交換する場合は、国の「給湯省エネ2025事業」の対象となります。

対象となるのは、指定の性能基準を満たすエコキュートで、登録された事業者を通じて申請する必要があります。
自治体独自の補助金制度を併用できる場合もあるため、見積もりの段階で業者に確認しておくと安心です。

また、メーカー保証期間内であれば無償交換となるケースもあるため、まずは保証書を確認してみてください。

エコキュートの配管交換は自分でもできる？

エコキュートの配管の交換費用は、数万円ほどかかります。費用を抑えるために、DIYで交換できないか検討する方もいるかもしれません。

エコキュートの配管交換は、水圧や電気、冷媒ガスの知識が必要なため、DIYで行うことはできません。誤った作業は感電や水漏れ、機器の故障を引き起こすおそれがあります。

自分でできる対応は、漏れを見つけた際に止水栓を閉め、電源プラグを抜き、漏れている箇所の写真を撮っておくところまでです。

応急処置を行ったあとは、速やかに専門業者へ修理を依頼することが大切です。

DIYでの配管交換は危険

エコキュートの配管交換には、水圧調整や電気接続、真空引きなどの専門作業が必要です。

誤った施工は水漏れや感電、エコキュート本体の故障につながる恐れがあります。その結果、配管交換だけで済むはずだったエコキュートが、大掛かりな修理や交換が必要になるケースもあるため、配管交換は必ず業者へ相談してください。

エコキュートの配管から水漏れした場合の修理費用

軽度の水漏れは、配管の接続部の緩みやパッキンの劣化が原因であることが多く、1〜2万円前後で修理できることがあります。
一方で、配管本体の亀裂や冷媒管の漏れが見られる場合は、配管の交換が必要になるため、4万円以上の費用がかかるケースが一般的です。

水漏れを放置するとどうなる？

エコキュートの水漏れを放置すると内部の金属が腐食し、故障範囲が広がる恐れがあります。小さな水滴でも早めに対処することが大切です。

エコキュートから水漏れ！？症状や応急処置方法、故障ではない場合の対処法について解説

エコキュートの配管の故障・劣化の原因とは？

なぜエコキュートの配管は劣化してしまうのでしょうか？原因を知ることで、日頃の予防につなげることができます。

配管の老朽化

エコキュートの配管は、経年使用によって金属やゴム部品が劣化して亀裂や穴が開くことがあります。 特に10年以上経過したエコキュートでは注意が必要です。

むきだしの配管へのいたずら

屋外にあるエコキュートは、配管が露出していることがあります。露出した配管にいたずらをされたり、動物や外部衝撃によって傷がついたりするケースは少ありません。
むきだしの配管は配管カバーで保護することでリスクを減らせます。

配管の凍結

冬季に配管が凍結すると、配管内部で空気が膨張してひび割れが発生することがあります。

とくに北海道や東北など寒さの厳しいエリアでは、配管に保温材をしっかり巻き、さらに凍結防止ヒーターを併用すると安心です。
配管の露出部分は化粧カバーで覆うことで、紫外線による劣化や凍結を同時に防止できます。

施工不良

エコキュートの設置時に、接続不良や配管の締め付け不足などがあると、水漏れが生じることがあります。
こうしたリスクを避けるためには、 信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。

入浴剤の使用

エコキュートの追い焚きは、湯船のお湯を配管内部に吸い上げ、温かいお湯を排出する仕組みです。

追い焚き対応でない入浴剤を使用すると、配管内部に残留物が蓄積し劣化を早めます。入浴剤を使用したい場合は、必ず「追い焚き対応」と明記された製品を使用してください。

メンテナンス不足

エコキュートは定期的な配管洗浄が必要です。これを怠ると、汚れや湯アカが配管内部に固着して劣化を促進します。

配管の洗浄は、月に1回程度を目安に行うと効果的です。使用頻度が少ない家庭では、2〜3か月に1回でも十分です。
メーカーが推奨する洗浄剤と手順を守って清掃を行うことで、配管内部の汚れや湯アカの蓄積を防ぐことができます。

エコキュートの掃除方法と正しい頻度は？掃除をしないリスク・業者への依頼費用の相場

エコキュートの交換業者を選ぶ際のポイント

配管の修理ではエコキュートの機能が改善しない場合、交換を検討してみてください。

エコキュートの交換や配管工事を依頼する際は、見積書の明確さや施工実績だけでなく、次の点も確認しておくことが大切です。

• 工事保証やPL保険（生産物賠償責任保険）が付帯しているか
• 配管の再利用可否や条件が見積書に明記されているか
• 工事の所要時間や立ち会いの必要があるか
• 補助金の申請をサポートしてもらえるか

これらを確認しておくことで、後からの追加費用やトラブルを防ぐことができます。

見積もり時は「再利用できる配管の範囲」も確認

エコキュートを交換する際、元の機器に状態が良い配管が残されている場合は再利用できることがあります。

見積もりの際は、どの配管を再利用できるかだけでなく、配管の材質・長さ・保温材の仕様・廃材処分費・出張費などが個別に記載されているかも確認してください。
これらの項目を細かく明示してもらうことで、費用の根拠が明確になり、後からの追加請求を防ぐことができます。

また、配管の再利用を検討する場合は「配管再利用OK」と明記している業者をあらかじめ選ぶことも、押さえておきたいポイントです。

エコキュートの配管交換の流れ・手順

実際の工事はどのように進むのでしょうか。 基本的な流れを知っておくことで、見積もり内容の確認や工事立ち会い時も安心です。

① 現地調査と見積もり

まず業者が現地に訪問し、どの配管を交換する必要があるかを確認し、見積もりを作成します。この時点で「どこまで交換するか」「再利用できる範囲」などを明確にしておくと後のトラブルを防げます。

② 給湯機と配管の取り外し

次に、貯湯タンクとヒートポンプを接続している配管や、給湯・追い焚き用の配管を取り外します。

冷媒管を交換する場合は、ガスの回収や真空引きなど専門作業が必要になるため、必ず資格を持った技術者が対応します。

③ 新しい配管の取り付け

劣化部分を撤去したら、新しい配管を設置します。接続部にはシール材やパッキンを使用し、しっかりと固定して水漏れを防ぎます。

④ 通水・漏れチェック・動作確認

配管を接続したら、水を通して漏れがないかを確認します。 その後、追い焚きや給湯を実際に動かし、水圧やお湯の温度が正常に保たれているかをチェックします。

問題がなければカバーを取り付け、施工は完了です。

⑤ 完了説明とアフターフォロー

最後に、施工担当者から交換箇所の説明や今後のメンテナンス方法について案内があります。 業者によっては1〜3年程度の工事保証が付くため、保証内容も必ず確認しておいてください。

エコキュート本体の寿命が近い場合は交換を検討

エコュートの配管工事を検討する方の多くは、本体が10年以上経過しているケースが多く見られます。
エコキュートをはじめ、住宅設備の寿命は一般に10年といわれています。

配管だけを修理しても、本体の部品が老朽化している場合は、別の故障が発生する可能性があります。
使用年数が10年を超えている、過去に複数回修理を行っている、部品の供給が終了しているといった場合は、本体の交換を検討するのがおすすめです。
最新の機種は省エネ性能が向上しており、光熱費の削減にもつながります。

本体交換時には国の補助金制度を活用することができ、条件を満たせば数万円の補助が受けられます。

参考：【エコキュート交換業者の選び方】エコキュート交換はどこに頼む？｜交換できるくん

エコキュートの配管を長持ちさせるコツ

エコキュートの配管は、簡単な工夫を取り入れることで寿命を延ばすことにつながります。ここからは、エコキュートを長く使うためのポイントを、解説します。

配管カバーを活用する

屋外のエコキュートの配管には保温カバーを取り付け、紫外線や雨風から守ることが大切です。配管カバーを取り付けるだけで、劣化や凍結防止に大きな効果が期待できます。

適切なメンテナンスを行う

年に数回、配管の洗浄や点検を行うことで、汚れや詰まりを予防できます。
定期的に業者のメンテナンスサービスを利用するのもおすすめです。

【自分でできる】エコキュートのメンテナンス方法とは？頻度や業者に頼んだ場合の費用

正しくエコキュートを使用する

エコキュートを使う際は、追い焚き非対応の入浴剤を避けたり、長時間お湯を張りっぱなしにしないなど、日常の使い方も大切です。

ていねいに使うことで、より長く快適に、エコキュートを活用し続けることができます。

まとめ｜エコキュートの寿命が近い場合は本体交換も検討しよう

エコキュートの配管交換の相場は4〜8万円ほどで、劣化原因の多くは老朽化や凍結です。

エコキュートの配管交換費用の相場は4〜8万円で、主な原因は経年劣化や凍結です。配管の状態によっては修理や再利用が可能な場合もありますが、使用年数が10年以上の場合は本体交換を検討するのが安心です。

見積もりの際は、工事保証の有無や補助金の適用可否までしっかり確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。