マンションや一戸建てを購入してしばらく経つと、
「水回りが一気に古くなってきた気がする」
「そろそろまとめてリフォームしたほうがいいのかな?」
と感じる方も多いのではないでしょうか。

「水回りリフォーム3点セット」「4点セット」といった、まとめ売りのリフォームパッケージプランを見つけて、気になった方もいるかもしれません。

セットでパッケージ販売されていると、お得な印象を受けますが、必ずしもお値打ちとは限らないのが、水回りリフォームの難しいところです。
この記事では、水回りリフォームの費用相場、水まわりリフォーム3点・4点セットの実態や、後悔しないための注意点、コストを抑える方法についてご紹介します。

住宅設備の交換に使える補助金情報

水回りリフォームの「3点セット・4点セット」とは?

金額は大きく変動するため、まずは各設備ごとの相場を把握しておくことが大切です。

水回りリフォームの3点・4点セットとは、複数の設備をまとめて工事するパッケージ商品です。
キッチン・浴室・洗面所・トイレといった水回り設備を、あらかじめ決められた組み合わせと仕様でまとめて工事するリフォームプランを指します。
主にリフォーム会社やホームセンター、水回り専門店などが「パッケージ商品」として販売しています。

セット売りの例(参考)

事業者パッケージ名内容価格帯
カインズ水回りリフォームパックキッチン・浴室・洗面・トイレ約100万円〜
リフォーる水まわり4点セットキッチン・浴室・洗面・トイレ約120万円〜

※価格は2025年12月時点の公開情報を参考にした目安です。

水回りリフォームとは、主に以下の設備を対象としたリフォームを指します。

  • ・キッチン
  • ・浴室(お風呂)
  • ・洗面所
  • ・トイレ

それぞれのリフォーム費用は、本体価格(設備機器)+工事費+オプション費用(配管・内装)の組み合わせで構成されるのが一般的です。
多くの場合、セットリフォームでは

  • 使用するメーカー
  • 設備のグレード
  • 仕様(扉カラー・機能・サイズなど)

があらかじめ決められており、選択肢は限定的です。
その分、価格が分かりやすく、工事内容もシンプルになりやすいという特徴があります。

セットに含まれる設備は「多くの人にとって無難な仕様」を前提としているため、
「本当はこの設備だけはこだわりたかった」
「ここはまだ使えたのに含まれてしまった」
といったミスマッチが起きやすい点も理解しておく必要があります。

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水回りリフォーム「3点セット・4点セット」のメリット・デメリット

水回りのセットリフォームは、一見すると「まとめてやるからお得」という印象を受けやすいですが、
実際にはメリットとデメリットがはっきり分かれるリフォーム方法です。

パッケージプランのメリット

  • ・工事日程をまとめられる
  • ・養生費・人件費などの重複を抑えやすい
  • ・見た目を一度に整えられる

といった点が挙げられます。特に、引っ越し前後や中古住宅購入直後など、「一気に整えたいタイミング」では合理的な選択肢になることもあります。

パッケージプランのデメリット

「自由度の低さ」と「優先順位をつけられない点」が挙げられます。

セットプランでは、

  • ・まだ使える設備も一緒に交換されてしまう
  • ・特定の設備だけグレードアップすると割高になる
  • ・自分の使い方に合わない仕様を妥協する必要がある

といったケースも少なくありません。

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キッチンリフォームの費用相場

キッチンリフォームは、内容によって費用の幅が非常に大きいのが特徴です。「キッチンリフォーム=丸ごと交換」と思われがちですが、実際には設備単位での交換も十分可能です。

部分的なプチリフォーム(住宅設備単位の交換)の場合

工事内容費用相場(本体+工事費込)
蛇口・水栓2万〜4万円
ガスコンロ8万〜14万円
レンジフード10万〜25万円
IHクッキングヒーター8万〜20万円
ビルトイン食洗機10万〜16万円
ビルトインオーブンガス:20万〜30万円
電気:20万〜22万円
アイランドキッチン300万〜450万円
壁付け→対面(セパレート)75万〜200万円
キッチン全体のリフォーム80万〜400万円

水まわり丸ごとリフォームの場合

工事内容費用相場(本体+工事費込)
アイランドキッチン300万〜450万円
壁付け→対面(セパレート)75万〜200万円
キッチン全体のリフォーム80万〜400万円

※価格は目安です。

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浴室・お風呂リフォームの費用相場

浴室は「在来工法」と「ユニットバス(システムバス)」の2種類があり、工事内容によって費用が大きく異なります。

浴室設備の部分的な交換リフォームの費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
蛇口・水栓2万〜4万円
浴槽14万〜20万円
給湯器給湯専用:7万〜13万円
追い焚き付き:13万〜22万円
暖房機能付き:21万〜29万円
エコキュート:40万〜70万円
浴室乾燥機天井埋込:6万〜12万円
壁掛:10万〜12万円

浴室丸ごとリフォームの費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
システムバスマンション:50万〜100万円
戸建て:60万〜150万円
浴室の拡張・移設90万〜300万円

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洗面所リフォームの費用相場

洗面所は、洗面台交換を中心に部分リフォームがしやすい場所です。

洗面所の部分リフォームの費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
蛇口・水栓2万〜4万円
洗面化粧台7万〜15万円
床材の張り替え1.5万〜3万円
壁材の張り替え4万〜7万円

間取り変更を含む大掛かりな洗面所リフォームの費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
給排水管の移設約1.1万円
洗面所の拡張・移設50万〜200万円

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トイレリフォームの費用相場

トイレは種類によって費用差が出やすい設備です。

トイレ交換の費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
蛇口・水栓2万〜4万円
ウォシュレット3.5万〜10万円
トイレ(便器)組み合わせ便器:12万〜16万円
タンクレス:14万〜30万円
システムトイレ:30万円〜

間取り変更を含むトイレリフォームの費用相場

工事内容費用相場(本体+工事費込)
手洗い器の設置12万〜20万円
拡張・移設・増設30万〜100万円

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水回り設備の寿命は?リフォーム検討の目安時期はいつ?

水回りの住宅設備の寿命は、一般的に10〜15年程度と言われています。
同じ時期に導入されていても、実際には

・よく使う設備だけ先に不調が出る
・使い勝手への不満や困り具合が設備ごとに違う

というケースがほとんどです。

「システムキッチンは丸ごとじゃないとリフォームできない」
と思われがちですが、蛇口・コンロ・レンジフード・食洗機など、設備単位での交換も十分可能です。

いきなり全部を交換するのは、コスト面で躊躇してしまう方も多いものです。
その場合は、不調が出ている設備や、使い勝手に不満のある設備から優先的に交換するほうが、経済合理性の面でもおすすめです。

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セットリフォームと部分交換の違い

水回りリフォームというと、「キッチンや浴室は丸ごと交換しないと意味がない」と思われがちですが、
実際には水回り設備の多くは、設備単位での部分交換が可能です。

比較項目3点・4点セット部分交換を組み合わせる方法
商品の自由度低い(指定商品が中心)高い(自由に選べる)
グレード調整難しい設備ごとに可能
工期数日〜1週間以上1日工事が中心
予算調整しにくい優先順位で調整可能
向いている人一気に刷新したい人コスパ・柔軟性重視

水回りリフォームを検討する際は、「セットリフォーム」と「部分交換」の違いを理解しておくことが重要です。
どちらが正解というわけではなく、ライフスタイルや予算、設備の状態によって向き不向きが分かれます。

セットリフォームは、「全体を一気に新しくしたい」「見た目や統一感を重視したい」という変化重視の方に向いています。

一方で部分交換は、「必要なところから、無駄なく交換したい」「使える設備は活かしたい」「予算を分散して計画的に進めたい」といった、効率性を重視したい方に適しています。

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組み合わせ別|具体的な比較例

例1:キッチン+トイレ+洗面所

内容工期価格相場
セットリフォーム約4〜7日約120〜180万円
部分交換約1〜2日約60〜100万円

例2:お風呂+洗面所+給湯器

内容工期価格相場
セットリフォーム約5〜8日約130〜200万円
部分交換約1〜2日約70〜120万円

「この総額なら、もうひとつ設備を交換できたかも…」と後から後悔しないためにも、比較検討は重要です。

給湯器LP

水まわりリフォームの依頼先はどこに頼むのがお得?

依頼先特徴注意点
リフォーム会社総合対応
丸ごとリフォーム寄り
価格が不透明になりやすい
ホームセンター手軽・対面で相談できる商品の自由度が低い
住宅設備専門のネット業者価格が安く明瞭・写真見積信頼できる業者選びがポイント

部分交換を前提とした水回りリフォームでは、依頼先選びが結果を大きく左右します。
依頼先によって、価格だけでなく、提案内容や対応範囲にも差が出るためです。

家電量販店や街のリフォーム会社は、対面で相談できる安心感がある一方で、「価格が分かりにくい」「工事範囲が曖昧になりやすい」といった点には注意が必要です。

近年増えている住宅設備専門のネット業者は、

  • ・写真や型番をもとに見積りできる
  • ・工事内容と総額が明確
  • ・設備交換に特化している

といった特徴があり、部分交換との相性が良い依頼先と言えます。さまざまなネット業者があるので、選ぶときは、複数のクチコミサイトやGoogleマップのレビューで評判をチェックしておくと安心です。
運営会社の規模や、工事後の保証・アフターサービスがしっかりしているかもぜひチェックしてください。

複数業者との現地調査の日程調整が負担に感じる場合でも、ネット業者を相見積先に含めることで、「価格の相場感」「工事内容の妥当性」を客観的に判断しやすくなります。
セールス担当者と対面することなく、写真だけで気軽に正確な見積りを取得できるので、相見積先としておすすめです。

まとめ|「セット=お得」と決めつけず、納得できる選択を

水回りリフォームは、3点・4点セットにすると一見お得に見えますが、

  • 本当に必要な設備か
  • 使い方に合った機能か
  • 予算に見合っているか

といった点を総合的に判断することが大切です。

複数の業者に現地調査を依頼するのは大変ですが、住宅設備専門のネットショップであれば、写真を送るだけで手軽に見積もりを取れるケースもあります。相見積先として活用することで、あとから
「こんな選択肢があったなんて…」
「この金額なら、もう一つ交換できたかも…」
と後悔するリスクを減らせます。

ご自身の暮らし方や優先順位に合った方法で、納得のいく水回りリフォームを検討してみてください。

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