
内窓設置のよくある後悔とは?良かった点や導入の費用相場
2025/07/10
2025/07/10
「内窓にはどれほどの効果があるのか不安」
「内窓設置に後悔がないようにしたい」
内窓は光熱費の削減や快適な住環境づくりに役立つリフォームのひとつですが、導入後に「思っていたのと違った」と感じる人も少なくありません。
内窓の製品選びや設置方法によっては、満足度に大きな差が出ることもあります。
この記事では、内窓を設置して後悔したポイントや実際に得られた効果、費用相場や活用できる補助金制度についてまとめています。内窓設置の業者選びのポイントや準備のコツもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
内窓には、断熱や防音、結露対策など多くのメリットがあります。しかし設置後に「思っていた効果が得られなかった」「意外と使いにくかった」と感じる方も少なくありません。
ここでは、内窓設置でよくある後悔ポイントを9つご紹介します。
内窓を設置したものの、それほど寒さ・暑さ対策や騒音対策として効果を発揮しなかった…というケースもあります。
内窓の効果を実感できない理由として、「取り付けた窓の数が少ない」「製品スペックが低い」などが挙げられます。また、そもそも断熱性能が低いのが窓ではなく、壁や床だったというケースも少なくありません。
こうした後悔を避けるためにも、設置前に住宅全体の断熱バランスを考えることが大切です。
内窓の設置に後悔する例として多いのが、内窓とペアガラスを混同してしまうケースです。
内窓は、既存の窓の内側に新たな窓を取り付けて、窓全体を二重構造にするリフォーム方法です。これにより空気層ができ、断熱性や防音性が高まります。
一方、ペアガラスは1つのサッシ内に2枚のガラスを組み込んだ構造で、あくまで1つの窓として完結しています。
このように、内窓とペアガラスは構造や仕組みが異なるため、設置前にそれぞれの特徴を正しく理解し、目的に合った選択をすることが大切です。
比較項目 | 内窓 | ペアガラス |
構造 | 既存窓の内側にもう一枚窓を追加 | 1つのサッシに2枚のガラス |
主な目的 | 住まい全体の快適性改善 | 窓自体の性能強化 |
リフォーム性 | 後付け可能 | サッシ交換が必要 |
効果の大きさ | 空気層が厚く、効果が高い | 一定の効果 |
費用を抑えるために内窓をDIYで取り付けた結果、「内窓に歪みができて密閉性が落ちた」「すき間風が入ってきた」という後悔の声もあります。
わずかなズレでも、断熱性や防音性には大きな影響が出てしまうため、内窓の機能性を十分に発揮させるのであれば、プロに依頼したほうが安心です。
内窓は窓が2重になるため、ガラス面が増えるだけでなく、レール部分も2倍になります。そのため掃除の手間を感じる方も多く、日々のお手入れが負担に思えてしまうことがあります。
内窓を設けることで、窓を開けるたびに「内窓→外窓」と2段階の開閉が必要になります。こうした、ちょっとした動作が煩わしく感じることもあるかもしれません。
とくに換気をこまめに行いたい場合や、出入りのある窓では「ひと手間増えた」と後悔するケースも見られます。毎日の使い勝手をイメージしながら、設置場所を検討することが大切です。
内窓を設置することで、窓のフレームが部屋側にせり出します。窓の存在感が増し、空間に圧迫感を感じてしまうケースも少なくありません。
特にコンパクトな部屋では、内窓による部屋の狭さをより実感しやすくなります。フレームの色は壁になじむ色を選ぶことで、印象をやわらげることができます。
内窓はスライド式で開閉するため、その前に家具やインテリアを置いてしまうと、窓の操作に支障が出ることがあります。
とくに窓辺に収納棚や観葉植物などを置いていた場合、開け閉めのたびに移動するのが面倒と感じてしまうかもしれません。
内窓を設置する際は、内窓の稼働スペースを考慮しながら、レイアウトを見直す必要があります。
二重窓は窓が二重になるだけで、目隠し効果はありません。そのため日差しや人の目を遮ることはできない点に、注意が必要です。カーテンを取り付けたくない場合は、窓ガラスにフィルムを貼ることで、日差しや目線を遮ることができます。
また、カーテンやロールスクリーンを内窓と併用する場合は、内窓とぶつからないように、窓の上部壁面にカーテンレールを取り付けたり、カーテンレールを取り付けられるふかし枠(二重窓用の窓枠)を選んだりするのがおすすめです。
内窓の価格はサイズや性能によって異なります。設置する環境によっては、予想より費用がかさんでしまうこともあるかもしれません。設置する範囲や補助金の活用を考慮しながら、事前にしっかりと見積もりを確認しておくことが大切です。
内窓の設置には後悔の声もある一方で、「やってよかった」と感じている方も多くいます。ここでは、内窓を設置して実感された主な効果をご紹介します。
内窓を取り付けると、外気の影響を受けにくくなり、室内の温度が安定しやすくなります。冷暖房の効率が向上し、光熱費の負担軽減にもつながります。
窓を二重にすることで、外からの音の侵入を軽減できます。通行音や生活音などが遮られ、室内の静けさが保たれやすくなります。
内窓が追加されることで、侵入に必要な手間や時間が増えます。そのため、防犯面の強化にも効果があります。
窓からの侵入リスクを下げたい場合に内窓の設置は有効な方法です。
内窓を設置することで、室内と屋外の温度差が緩やかになります。その結果、ガラスに結露が発生しにくくなり、窓周りのカビや汚れの予防にもつながります。
内窓のフレームによって既存の窓枠が隠れるため、窓辺がすっきりとした印象になります。
とくに古いアルミフレームの窓では、内窓を設置することで窓周りの見た目が大きく改善されます。
内窓を設置する際は、事前の準備と判断が仕上がりと効果に大きく影響します。以下の点に注意することで、内窓の設置における後悔を避けやすくなります。
断熱・防音・結露防止など、内窓を設置する目的を明確にすることで、必要な性能を持つ製品を選びやすくなります。目的が曖昧なまま選ぶと、効果を実感できない可能性があります。
内窓には断熱性や防音性などの利点がある一方で、掃除や開閉の手間が増えるといった面もあります。事前にこうした特性を理解しておくことで、後からのギャップを防げます。
一部の窓だけを内窓化しても、外気や音が別の窓から出入りすることがあります。効果を高めるには、対象となる部屋の窓すべてに、内窓を設置するのがおすすめです。
内窓はわずかなズレや歪みによって密閉性が損なわれることがあります。
断熱性や気密性を確保するには、DIYではなく専門業者に依頼したほうが安心です。
断熱効果は窓だけで決まるものではありません。壁・床・天井など、他の部位の断熱性能が低いと、内窓の効果が十分に発揮されない場合があります。
住まいの断熱性の向上を目的として内窓を設置する場合、同時に家全体の断熱性も見直してみてください。
内窓の設置費用は、サイズや仕様によって異なります。
一般的には、1か所あたり3万円〜15万円程度が目安とされています。サイズが大きい窓や、高断熱・防音性能を備えたハイグレードな製品では、30万円前後かかることもあります。
内窓の設置費用は、サイズや仕様によって異なります。
一般的には、1か所あたり3万円〜15万円程度が目安とされています。サイズが大きい窓や、高断熱・防音性能を備えたハイグレードな製品では、30万円前後かかることもあります。
内窓の設置には、国や自治体が実施する補助金制度を活用できる場合があります。内窓設置に対し、1か所あたり1.2万円〜10.6万円の補助金が支給されます。対象製品の性能やサイズによって補助額が異なります。
内窓の設置については、1.1万円〜1.7万円/箇所の補助が用意されています。ただし、他の対象リフォームとあわせて実施することが条件です。
加えて、自治体独自の補助制度がある場合もあります。支給条件や申請方法は地域ごとに異なるため、事前に自治体の公式サイトや窓口で確認しておくことが重要です。
内窓の設置を依頼する際は、業者によって費用や対応の質が異なるため、選定には一定の注意が必要です。
ここからは、内窓設置業者の選び方のポイントを解説します。
インターネットを中心に展開する業者の多くが、仲介を挟まず直接契約できます。
中間マージンが発生しないことにより、価格を抑えたサービスの提供が可能です。
また、見積もり依頼もオンライン上で完結することが多いため、時間的な負担も軽減できます。
施工実績の豊富な業者は、さまざまな住宅条件に対応できる可能性が高くなります。公式サイトや第三者の口コミサイトなどで、対応のていねいさや仕上がりに関する評価を確認しておくと安心です。
同じ工事内容でも、業者によって提示される金額には差があります。
複数の業者から見積もりを取得し、価格・補助金の対応・施工内容などを比較することが大切です。
価格や補助金の条件を正しく把握するためには、業者の公式サイトから直接問い合わせ・申し込みを行うのが確実です。
中間業者を経由した場合、情報が正確に伝わらないことや、価格が上乗せされたり営業の電話が何度もかかってきたりする可能性があります。
内窓の設置には、断熱性や防音性の向上、結露の抑制など多くの効果があります。ただし、設置範囲や製品選びを誤ると、期待したほどの効果が得られない可能性もあるため、取り付ける場所や製品選びには注意が必要です。
また、補助金制度や費用相場を事前に確認し、信頼できる業者を選定することも、内窓の設置で後悔を防ぐための大切なポイントとなります。内窓の導入を検討する際は、設置前の準備をていねいに整えて、自宅に合った最適な方法を見極めてください。
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