暑い夏を乗り切るためにも、なるべくコスパ良く省エネ・節電機能がついた高性能なエアコンを設置したいと考えている方も多いのではないでしょうか。エアコンは自分での設置が難しい家電です。そのため、エアコンを購入する際には、新規設置・交換どちらの場合でも工事費がかかります。

せっかく通販サイトなどで安いエアコンを見つけても、工事費を含めると高額になってしまったり、エアコン工事が得意な業者を見つけるのに苦労したりと、取り付けまでに時間やお金がかかってしまうことも。

この記事では、エアコン工事費の相場や工事費込みで安いエアコンを探すコツ、業者選びの注意点について解説いたします。

エアコンが安くなる時期はいつ?

エアコンの値段は、需要と供給、そしてメーカーのモデルチェンジのタイミングによって大きく左右されます。

1.モデルチェンジの時期

一般的に高機能モデルは10~11月、標準・中位グレードモデルは2~3月に新モデルが投入されます。これらの時期に合わせて前年モデルが「型落ち品」となり、家電量販店やネット販売で値引きされるケースが多くなります。

2.セールや決算期を活用

中間決算(7〜10月)、総決算(3月)には、値下げをする家電量販店が多いです。また、3月から4月にかけては、新生活を迎える学生や新社会人をターゲットに「新生活応援セール」が開催されます。この時期には入学や就職に合わせ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどの白物家電がまとめて安く提供されます。

さらに年末年始もお買い得。年末商戦に向けた歳末セールは、12月中旬から始まり多くは週末を中心に展開されます。初売り(新年セール)は1月2日頃から各店舗で展開され、福袋・ポイントバック・抽選会などの特別企画が行われます。

3.購入ニーズが少ないタイミングを狙う

最もエアコンが購入される時期は夏前の6月から7月で、この時期は値段も高くなりがちです。この時期を過ぎると在庫過多となり、価格が下がる傾向がみられます。実際、8月から9月になると冷房需要が落ち着き、加えて新モデルの発売準備が始まって在庫処分対象となるケースが多いです。

天井カセットエアコン

なるべく安い工事費込みのエアコンを購入するポイント

エアコン 費用 抑える ポイント

なるべく価格を抑えたい場合は、下記のポイントを抑えておくと良いです。

キャンペーンを活用する

先に述べたように、家電量販店は決算セールや歳末セールなど季節や時期に応じてさまざまなキャンペーンを展開しています。このようなキャンペーンでは本体価格のみならず、工事費やポイント還元、まとめ買いの割引まで含めて総合的に価格を下げる工夫がされています。

補助金を活用する

例えば、政府が運営している「子育てグリーン住宅支援事業」では、空気清浄機能や換気機能が付いた省エネエアコンを選ぶと、冷房能力に応じて1台あたり最大27,000円が補助されます。ただし、この制度を申請するには他のリフォーム工事とあわせて、合計で最低5万円以上の工事を行う必要があります。地域によっては独自の補助制度も豊富で、たとえば東京都では省エネ家電を購入する家庭に対し「東京ゼロエミポイント」などのポイント還元制度があり、さらには区市によっては若年世帯や高齢者世帯を対象にエアコン設置の補助金が支給される場合もあります。

型落ちモデル・アウトレット品を狙う

新モデルが登場するタイミングでは、旧モデルが在庫処分されるため、本体価格が大幅に下がる傾向があります。現行モデルとの機能差が小さい場合でも、価格がかなり抑えられる狙い目シーズンといえます。アウトレット品とは、展示処分や箱傷アリ・返品再生品などを指します。型落ちモデルと同様に最新機能は搭載されていないケースがありますが、基本的な冷暖房性能や信頼性には大きな差がないため、コスパ重視の購入者に向いています。

中古品も選択肢に入れる

中古エアコン最大の利点は、何より価格が安いことです。新品であれば10万円以上するエアコンが、中古なら半額以下、タイミング次第では6割以上安くなる例もあります。また、専門業者やリサイクルショップが販売する中古エアコンには、清掃・動作チェックが完了し、保証付きの製品も多くあります。ただし、製造年数が古すぎるエアコンは故障リスクが高いため、せめて製造から5年以内を目安に選ぶのが望ましいです。

工事費込みのエアコンの価格相場

工事費込みのエアコンの価格相場は、購入する機種や工事内容によって異なりますが、5~15万円の範囲に収まることが多いです。

エアコンはDIYなど自力での設置が難しいことで知られています。そのため、設置時には工事費が掛かることを念頭に購入しなくてはなりません。工事費を計算せずに本体を購入すると、予算オーバーになってしまう可能性も。また、エアコンの工事費の相場を知らずに依頼して不要に高い金額を支払ってしまった……という方も多いようです。

ここでは、下記のシチュエーションで掛かる工事費の相場をご紹介します。

  • ・ルームエアコンを新規で取り付ける
  • ・既存のエアコンを新しいエアコンに交換する
  • ・エアコン工事費でかかるその他の料金

工事費の相場を知っておくと、エアコンの検討がしやすくなります。相場を確認して、比較検討してみてください。

ルームエアコンを新規で取り付ける

エアコンを新規で取り付ける際には、取付基本工事費がかかります。取付基本工事費はエアコンの大きさによって変わるのが一般的です。冷房能力4.0kw以下なら15,000円〜20,000円程度、5.6kw以上のものは20,000円〜25,000円程度が相場になります。

基本工事費には、室内機の取り付けと室外機の設置、プラロック(室外機の下に置く台)の交換が含まれることが多いですが、業者によって工事費の内訳は異なります。工事の保証の有無や出張費が含まれているかなどを確認しておくと安心です。

また、室内機から室外機までの距離がある場合やホースに化粧カバーを被せる場合は別途オプション費用がかかることが多いです。オプション費用の相場については、「その他料金」で解説いたします。

既存のエアコンを新しいエアコンに交換する

既存のエアコンを新しいエアコンに交換する場合は、古いエアコンの処分にかかる費用と新しいエアコンの設置費用が発生します。古いエアコンを処分する際には、リサイクル費や収集運搬費、取り外し工事費がかかります。

  • ・家電リサイクル料金:990円〜
  • ・取り外し工事費:5,000円前後
  • ・収集運搬費:2,000円前後

古いエアコンを取り外す際には、冷媒に使われているフロンガスを回収したり、銅管を取り外したりしなくてはなりません。さらに、エアコンは粗大ゴミとして処分できない家電に分類されるため、「家電リサイクル法」に基づき、家電リサイクル料金を必ず支払わなくてはなりません。料金は全国一律で、メーカーごとに異なります。

ダイキンやPanasonic、富士通ゼネラルなどのメジャーなエアコンメーカーの製品なら990円(税込)、ニトリやアイリスオーヤマのエアコンは2,200円(税込)となっています。

収集運搬費は取り外したエアコンを処分してもらう際にかかる費用です。交換の場合は2,000円前後の料金が相場になります。取り外し工事の料金は、工事業者によって大きく異なりますが5,000円前後が相場です。

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その他料金

エアコンの設置工事では、細かいオプションで料金がかさんでしまうことも。事前に希望する工事内容を整理しておくと予算を見積もりやすくなります。

まず、新たに取り付けるエアコンのプラグ(コンセント)の形状が、コンセントの形状と異なる場合、コンセント交換の工事が必要になります。コンセント交換の相場は2,000円〜4,000円程度、電圧変更も必要な場合はさらに2,000円〜4,000円程度かかります。

なお、コンセントの交換は「電気工事士」の有資格者しか行えません。無資格者によるDIY工事は法律で禁じられているため注意してください。高い電圧がかかるエアコンを安全に使えるよう、ノウハウのある業者に交換を依頼することが大切です。

室外機を壁掛けしたり、2台重ねられる専用の台に設置にしたりする場合も、追加料金が発生します。
壁掛けの場合は2万円前後、2台置きの場合は25,000円〜35,000円程度が相場となります。

その他、室内・室外の配管を隠す化粧カバーを施工する場合などにも別途料金がかかります。化粧カバーはなくても問題ありませんが、見栄えが気になる場合はオプションでつけると良いかもしれません。

工事費込みのエアコンを購入する際に注意すべきポイント

エアコンは本体が安くても、工事費を合わせると高くつくことがあります。ここでは、工事費込みのエアコンを購入する際に注意すべきポイントをご紹介します。

購入の時期・タイミング

特に注意したいのは、5~7月の夏本番前や12~1月の真夏・真冬の直前といった繁忙期です。この時期はクーラーの需要が急増するため、本体価格が高騰しやすいです。加えて工事業者のスケジュールも圧迫されるため、工事日を希望通りに確保できず数週間から1か月以上待たされるケースも。一方、8月下旬〜10月は狙い目です。夏のピークが終わり、在庫処分や中間決算のセールと重なることで価格が下がる傾向にあり、工事業者の予約が比較的取りやすいです。

標準工事の範囲を確認する

多くの家電量販店や施工業者が提示している標準工事とは、通常以下の条件を満たす場合の基本的な施工内容を指します。一方で、屋根や壁に室外機を取り付ける工事、配管が長くなる工事、配管用の穴を新設する工事などは、別途料金が発生するケースが多いです。あらかじめ、標準工事の範囲内か確認しておくことをおすすめします。

畳数と機能

エアコンのカタログやWebサイトには、「8~12畳用」と幅をもたせて畳数が記載されていることが多いです。これは、同じ畳数でも建物の材質によってエアコンの効きが変わるためです。ただし、畳数は1964年に制定された基準であり、必ずしもこの目安が適切であるとは言い切れません。

また、単に部屋サイズに合ったエアコンを選ぶだけではなく、省エネ性能やセンサー制御、除湿機能、フィルター清掃機能、スマホ連携といった機能も非常に重要な判断材料になります。快適性と省エネを両立させながら、購入時に無理のない支出に抑えるには、畳数と機能のバランスをしっかりと見極めることがカギとなります。

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工事費込みで安い人気のエアコンを紹介

工事費込みでも安く設置できる、人気のエアコンシリーズをご紹介いたします。これからエアコンを設置しようとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

ダイキン Eシリーズ

空調機器といえば「ダイキン」。世界中で愛されるメーカー「ダイキン」のEシリーズは、ベーシックなグレードでありながら基本性能がしっかり備わっている人気のモデルです。水内部クリーンや空気清浄、抗ウイルスフィルターなど、ダイキンならではの高性能な清潔・清掃機能が備わっています。

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パナソニック Fシリーズ

パナソニックの一番ベーシックなスタンダードモデルが「Fシリーズ」。運転終了時には、熱交換器を加熱乾燥するため、カビの発生を抑止できます。基本的な機能が搭載されており、使いやすく人気のモデルとなっています。

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三菱電機 AXVシリーズ 霧ヶ峰

横幅約80cm・奥行き23 cmと非常にスリムな設計。「ムーブアイ」赤外線センサー搭載により、床や壁から体感温度を読み取って温度や風量を自動で調整します。
これにより、冷やしすぎや暖めすぎを抑えて快適な室内環境に。運転モードも最新仕様で、エアコンと扇風機の動きを組み合わせた「ハイブリッド運転」を採用。体感温度に応じて最適な運転を自動選択できます。

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日立 XJシリーズ 白くまくん

日立 ルームエアコン XJシリーズ RAS-XJ2225S-W

清潔機能や快適性能、省エネ性能を高い次元で両立したプレミアムグレードのルームエアコン。まず特徴的なのは「Premiumプラズマ空清」による空気浄化機能で、室内に浮遊するカビや菌をプラズマイオンで捕獲・抑制し、さらに吹き出し口や吸い込み口からイオンを放出してニオイ成分を除去します。
熱交換器を凍結洗浄して菌を99%以上抑える「凍結洗浄 除菌ヒートプラス」、ファンの油分やホコリを加熱で自動洗浄する「ファンお掃除ロボ」、そして「清潔みはりセンサー」による内部の汚れチェックと自動運転など、手間をかけずとも内部クリーンを維持できる仕組みが充実しています。

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ノクリア Cシリーズ

富士通ゼネラルの「ノクリア」ベーシックグレードCシリーズもコスパの良いスタンダードモデルとして人気のエアコン。本体の高さが25cmとカーテンレールの上にも設置しやすいコンパクトさも魅力のひとつです。

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まとめ

エアコンを工事費込みで安く設置するためには、どのくらい「本体代金」「工事費」「処分費用」が発生するのかをチェックすることが重要です。またエアコンは故障すると修理にお金がかかるため、工事内容や商品にどのくらいの保証がついているのかもおさえておくと良いです。エアコンの寿命を考えると、10年保証があると安心かもしれません。工事費や保証期間などを考慮して、長期的にコストパフォーマンスがよいエアコンを購入するのがおすすめです。

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