
便器の詰まりが発生する原因とは?直し方や解消法について解説!
2025/08/21
2025/08/21
毎日使用するトイレは、生活に欠かせない住宅設備の一つです。しかし、ある日突然便器が詰まってしまうと、水があふれたり異臭がしたりと困ってしまいますね。便器の詰まりは珍しいトラブルではなく、ちょっとした生活習慣や不注意が原因で誰にでも起こりうるものです。原因と対処法を知っておくことで、いざというときに落ち着いて対処できるようになります。本記事では、便器の詰まりが発生する主な原因や対処法、便器が詰まらないようにする予防法について解説していきます。
目次
便器がつまると、水の流れが悪くなったり、異臭や異音がするといった症状が起こります。
通常、トイレを流すと水は一度溜まったのち、勢いよく渦を巻いて排水され、数秒後に元の水位に戻ります。しかし、詰まっていると流した直後に便器内の水位が上がり、しばらく引かずにそのまま残ってしまう、あるいは時間をかけて少しずつ下がっていく状態になります。重度化すると、逆流を起こして汚水があふれてしまうことも。
排水管の詰まりや毛細管現象などで水位が低下または失われると、封水が機能しなくなって下水の臭気が便器を通じて室内に漂ってしまいます。また、トイレの便器と排水管との接合部であるワックスシールが損傷またはズレていると、そこから下水ガスが漏れ出してくるケースも。
排水管や便器内で詰まりが起こっていると空気が滞留し、「ゴボゴボ」「コポコポ」といった音が鳴ります。なお、この異音はトイレだけでなく、キッチンや洗面台、お風呂などの排水口から聞こえることもあります。
便器が詰まる原因としては、大きく以下の4つが考えられます。
ティッシュペーパーやおしり拭きシート、流せる掃除シート、さらには生理用品やおもちゃ、残飯など流してしまうと、排水管に引っかかって詰まりの原因になります。また、バリウム便は不溶性でトイレの奥に付着しやすく、詰まりを悪化させる原因になるため注意が必要です。
基本的に、トイレットペーパーは水に溶ける素材で作られていますが、一度に大量に流すと完全に溶け切らずに、詰まってしまうことがあります。大人数で居住している家庭や小さなお子様がいる家庭で多くみられる傾向にあります。
タンクの故障や節水型トイレを使用しているといった理由で、流す水の量が十分でないと、排泄物やトイレットペーパーが完全に流れずに詰まりやすくなります。
古いトイレでは、便器内部や排水管に尿石や汚れが蓄積し、徐々に内径が狭くなって水や異物が流れにくくなる傾向にあります。築年数の長い住宅でよく見受けられます。
便器の詰まりを解消したい場合は、以下で紹介している方法を試してみてください。
最も一般的で手軽な方法です。ラバーカップを便器の排水口に密着し強く押し込み、吸引力で水流を発生させます。軽度の詰まりであればラバーカップで解消するケースが多いです。
ラバーカップを使っても改善がみられなければ、バケツに入れた40〜50℃程度のお湯を便器にゆっくり注いでみてください。こうすることで、詰まりの原因となっている便や紙が柔らかくなり、流れやすくなります。ただし、熱湯は便器を傷める恐れがあるため、使用は控えてください。
ワイヤーブラシとは、トイレや排水口の詰まりを取り除くために用いられる清掃用具を指します。パイプクリーナーとも。数メートルにも及ぶ細長い金属製ワイヤーの先端にナイロンや金属でできた小さなブラシが取り付けられており、排水管の奥深くにまで届くよう設計されています。ブラシの先端を便器や排水口に差し込み、詰まりの原因となった紙や汚れを取り除きます。
パイプユニッシュなど、市販のトイレ用洗浄剤を使用する方法もありますが、誤った使い方や過剰投入は配管を傷める恐れがあります。必ず説明書を読んでから使うようにしてください。
便器の詰まりをなくすためには、日頃の対策が大切です。ここでは、予防法を3つご紹介します。
一度に大量にトイレットペーパーを流してしまうと分解されずに、便器や排水管内に滞留する可能性が高くなります。また、もともと存在していた汚れや詰まりがさらに悪化する恐れも。多く使うときは、こまめに流すようにしてください。
尿石は尿の成分が乾燥して残ることで形成され、時間の経過とともにどんどん固くなっていきます。定期的に掃除を行うことで、尿石が蓄積して固まる前に除去することが可能になります。
水の量が足りないと、排泄物やトイレットペーパーを十分に流しきれません。節水トイレを使用している場合は、大量のトイレットペーパーを分けて流すことや、必要に応じて追加で水を流すことが推奨されています。
費用は、詰まりの原因や作業内容、地域、業者によって異なりますが、8,000円から15,000円程度が相場です。一方で、詰まりが深刻であったり、排水管内部に固形物や木の根っこが入り込んでいる場合、専用の高圧洗浄機やワイヤー機器を使用する必要があり、費用は15,000円から30,000円以上になることも。
さらに、修理内容によっては排水管や便器自体の交換が必要となるケースもあり、その場合は数万円から数十万円の費用が発生します。
詰まりが軽度であれば短時間で直せることが多いですが、重度になると作業工程が増えて費用も高くなります。特に、古い便器は部品劣化や水圧低下で詰まりやすくなる傾向にあり、結果的に莫大な修理費用がかかってしまうことも。
新しい便器に交換すれば詰まりのリスクを減らせて、また保証期間内であれば修理費用がかからないケースもあります。最新モデルは排水路の形状や水流設計が改良されており、少ない水量でも流れやすい仕様になっています。そのため、水道代の節約効果も期待できます。また、表面コーティングなどが施されているモデルであれば、汚れや紙が付着しにくいため、掃除のしやすさや機能性が改善されます。
トイレの寿命は一般に10年とされています。設置から10年を超えていて、何度か詰まりが発生している場合は、新しいトイレへの交換も視野に入れてみても良いかもしれません。
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