レンジフードは、調理中の煙や油、ニオイを屋外へ排出する重要な換気設備です。
しかし、エアコンや給湯器と比べると、交換時期が意識されることは意外にも少なく、「壊れるまで使い続けている」という方も多いのではないでしょうか?

レンジフードも使い続けていくうちに、換気性能や故障のリスクが徐々に高まっていきます。この記事では、レンジフードの交換時期の目安や交換でかかる費用について解説していきます。

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レンジフードの交換時期はいつがベスト?

レンジフードの耐用年数は、使い方によって差が大きく出ますが、一般的に10年から15年程度といわれています。

多くのメーカーでは設計上の標準使用期間(安全に使用できる期間の目安)を10年と定めています。

この期間を超えて使用を続けると、モーターなど部品の経年劣化によって換気能力が低下するだけでなく、最悪の場合は発火や感電といった事故につながるリスクも高まります。

交換のタイミングかも?レンジフードの寿命を示すサイン

レンジフード 耐用年数

もし、以下の事象が確認できたら、レンジフードの交換を検討してください。

異音がする

内部で起きている不具合の種類によって、音の響き方が異なります。

まず、最も代表的なのが「ゴー」という低い振動音です。これは主にファンに付着した大量の油汚れやホコリが原因です。
汚れが蓄積してファンの重量バランスが崩れることで、回転軸にブレが生じ本体に振動が伝わって大きな音が発生します。

次に、「キュルキュル」や「チッチッ」といった乾いた高い音が聞こえるケースです。この場合は、モーター内部の潤滑油が不足している可能性が高いです。

さらに深刻なのが「キーン」という非常に高い金属音です。
これはモーター自体が限界に近いことを示しており、内部の電子部品の異常や軸受けの致命的損傷によって発生している恐れがあります。

振動がする

よくある原因がファンに蓄積した油汚れによるものです。
シロッコファンのように多くの羽根を持つタイプでは、一部の羽根にだけ大量の油がこびりつくと、回転時の遠心力に偏りが生じ、激しい揺れが発生します。

この状態はモーターの回転軸に対して負荷をかけるため、そのまま使い続けると軸受けが摩耗し、やがてモーター自体の故障を招くことになります。

換気力が低下した

油汚れが蓄積してフィルターの目詰まりが激しくなると、空気の通り道が狭まります。その結果、モーターが正常に回転していても十分な量の空気を吸い込むことができなくなります。

風量を送り出す力が失われるため、空回りに近い状態に陥ります。
こうなると、長期間の使用によってモーター内部のコイルが劣化したり、回転を制御する基板に不具合が生じたりします。

異臭がする

最も警戒すべきなのは、稼働中に焦げ臭いと感じるケースです。
これはモーター内部のコイルがショートして焼き付いていたり、経年劣化で配線が異常発熱したりしている可能性が高く、火災の原因にもなりかねません。

また、長年蓄積された油が放つ「酸っぱいニオイ」も寿命に関わるサインです。
掃除してもこのニオイが消えない場合、本体の奥深くや排気ダクトの内部にまで油が浸透し、腐敗やカビが発生している可能性が高いです。

動作が遅い・回らない

レンジフードのスイッチを入れてもファンの回転が遅かったり、全く回らなくなったりする場合は、電気系統や駆動部が耐用年数に達している恐れがあります。

スイッチを押しても全く反応がない、あるいは唸るような音だけして羽根が動かない場合は、モーターのコイルが断線しているか、制御基板そのものが故障している可能性があります。

特に10年以上使用している製品は、一時的に動いたとしても途中で止まってしまうような不安定な挙動をすることがあります。絶縁不良による漏電や異常発熱のリスクを伴うため、使用を控えてください。

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修理で対応できるケースと、交換を検討すべきケース

レンジフード 交換目安

レンジフードの故障内容によっては修理で済む場合と、交換を検討した方が良い場合があります。

修理で対応できるケース

修理で対応できるケースとして、まず挙げられるのが設置から数年程度しか経過していない場合です。
レンジフードの耐用年数は10年程度で、それ以上になるとメーカーからの部品供給ができないことがあります。

また、吸引力・騒音・使い勝手に支障がない場合、不具合の箇所が軽微な場合も修理がおすすめ。

例えば、スイッチを入れてもライトだけが点灯しない、一部のボタンが効かない、あるいはファンの汚れ・固着によって回転不良が起こっている場合などは、部品の交換や締め直し、徹底的な清掃によって解決できます。

なお、修理費用はスイッチ修理で1〜3万円台、ファン清掃や軽微な部品交換は数万円以内が相場となります。

交換を検討すべきケース

一方で、使用開始から10年を超えているものや、モーターが完全に故障しているものについては交換を検討すべきです。

耐用年数を超えた製品は、一つの箇所を修理したとしても別の箇所で経年劣化による不具合が発生するリスクが高いです。結果として、修理費用の合計が新品の購入価格を上回ってしまうことも少なくありません。

また、焦げ臭いニオイや異常な発熱・振動、不安定な挙動を起こしているレンジフードを使い続けるのは大変危険です。
安全性を確保するためにも、無理に修理を行わずただちに交換してください。

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耐用年数を超えたレンジフードを使うと、発生するリスク

レンジフード 使い続ける リスク

耐用年数を超えたレンジフードを使うと、具体的にどのようなリスクが起こるのでしょうか?

一酸化炭素中毒を引き起こすリスク

レンジフードの換気能力が大幅に低下していると、調理中に必要な酸素が供給されず、不完全燃焼状態になります。

特に、近年の住宅は気密性が非常に高いため、モーターの回転が弱まったレンジフードでは排気が追いつかず、一酸化炭素が室内に充満してしまう危険性が高まります。

一酸化炭素は無色・無臭の気体であるため、発生しても住人が気付くことは極めて難しいとされます。
気付かないうちに体内の酸素運搬能力が阻害され、頭痛やめまい、さらには意識混濁といった命に関わる重篤な症状を招く恐れがあります。

発火や感電のリスク

モーター内部の絶縁性能が低下することで、トラッキング現象やショートが起こりやすくなります。
長年の使用でモーターのコイルを保護している絶縁材が経年劣化し、そこに細かな油煙や湿気が入り込むことで、異常発熱や火花が発生しやすくなります。

また、古い製品では電気配線の被覆が硬化してひび割れ、露出した芯線がレンジフード本体の金属部分に接触することで、レンジフード本体を触った瞬間に感電するリスクも生じます。

電気代増加のリスク

耐用年数を超えたレンジフードを使い続けることは、エネルギー効率を著しく低下させます。設定された回転数を維持しようとして、モーターが通常よりも多くの電力を消費するため、どうしても電気代が高くなってしまいます。

さらに、最新のレンジフードには省エネ性能に優れており、古い製品を使い続けること自体が最新機種への買い替えによって得られる節電機会を逸失しているともいえます。

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レンジフードの交換でかかる費用目安について

レンジフードの交換にかかる費用は、大きく分けて本体価格と標準工事費、そして現場の状況に応じて発生する追加費用の合計で決まります。

一般的に、スタンダードな深型から同タイプの最新機種に交換するケースでは、本体と工事費を合わせた総額は5万円から10万円程度に収まることが多いです。

一方で、お手入れがしやすいスリム型や、フィルターレス、自動洗浄機能を搭載したハイグレードモデルは本体価格が10万円を超えるため、総額で15万円から25万円前後が相場となります。

レンジフードの交換費用を抑える方法

レンジフード 交換費用 抑える 方法

レンジフードの交換費用を抑える方法としては、以下で紹介する3つのポイントが重要です。

補助金・助成金を活用する

レンジフードの交換費用を抑えるための有効な手段として、国や自治体が実施している補助金・助成金制度の活用が挙げられます。

これらの制度は、主に省エネ性能の向上や家事負担の軽減を目的としたリフォームに対して提供されており、条件を満たすことで数万円単位の支援を受けられる可能性があります。

国が主導する代表的な制度としては、「みらいエコ住宅2026事業」などが実施されています。この制度では、レンジフードの設置が補助対象となっており、1戸あたり1万3000円程度の補助金が交付されます。

ただし、レンジフード単体での申請はできないことが多く、節湯水栓への交換や窓の断熱改修といった「必須工事」とセットで行うこと、また合計の補助額が5万円以上になることなどの条件が設定されています。

また、各自治体が独自に実施している省エネリフォーム補助金なども見逃せません。
自治体の制度は国に比べて予算枠が小さく、募集期間が短かったり先着順であったりすることが多いものの、国との制度と併用できるケースも多いです。

他のキッチン設備と同時に交換する

ガスコンロやシステムキッチンなど他設備と同時に交換を進めることは、トータルコストの削減と施工品質の向上の面で非常に合理的な選択となります。

工事業者によっては「キッチン2点セット」や「3点パック」といったセット割引を提供していることも多いです。

さらに、機能面での相乗効果も見逃せません。
例えば、最新のレンジフードとガスコンロを同時に買い替えすることで、コンロの点火に連動して換気扇が自動作動し、火力の強弱に合わせて風量を調整する「換気連動機能」を利用できるようになります。

この機能では製品同士で赤外線通信を行うことから、メーカーや規格を揃える必要があります。

コスパの良い依頼先を選ぶ

依頼先はリフォーム会社、家電量販店、ガス会社、インターネット専門業者と様々です。それぞれサービス内容や価格体系が異なるため、価格だけで選ばないようにしてください。

価格面だけで依頼先を選んでしまうと、作業品質が悪かったりアフターサポートが十分に整備されていなかったりと、結果的に追加の修理費用やトラブル対応に時間を取られてしまう恐れがあります。

そのため、技術力や保証制度の有無、対応スピード、事前の説明の丁寧さといった要素も含めて総合的に判断することが重要です。

レンジフードをより長持ちさせるために重要なポイント

レンジフード 長持ちさせる コツ

最後に、レンジフードを長持ちさせる使い方やコツについて解説します。

定期的に掃除をする

表面のフィルターや整流板などは約1ヶ月に一度、内部のファン(シロッコファンやプロペラファンやターボファンなど)は約3ヶ月から半年に一度を目安に掃除をすることをおすすめします。

特に、シロッコファンは羽根の隙間に油が溜まりやすいため、アルカリ性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸け置きして除去すると良いです。

汚れを放置すると、ファンの重量バランスが崩れてモーターに過度な負荷がかかるだけでなく、換気効率が著しく低下します。

油煙を防ぐ

機械内部に侵入する油煙の量を抑制し、モーターやファンへの負担を最小限に留める工夫もまた重要です。

調理開始の数分前から換気扇を作動させ、あらかじめ室内に空気の流れを作っておくと良いです。そうすることで、調理開始直後に立ち上がる激しい油煙をスムーズに捕集できます。

さらに、近年注目されているのが「外付けフィルター」の併用です。
製品に備え付けられているフィルターの外側に重ねることで、内部に到達する油分を二重にブロックでき、レンジフードへのダメージを和らげることができます。

まとめ

レンジフードは毎日使う設備である一方、内部の劣化は目に見えにくいため、知らぬ間に換気性能が低下していることも少なくありません。

一般的な耐用年数を目安にしつつ、異音や異臭、効きの悪さを感じたら、修理または交換を検討してみると良いです。

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