
紫陽花の剪定の時期ややり方!図入りでわかりやすく解説
2024/03/05
2024/03/05
「紫陽花が大きくなりすぎた」「うまく剪定して健康に育てたい」という紫陽花に関する悩みを抱えていませんか?
紫陽花を正しく剪定することで、見た目が美しくなり、紫陽花の健康も守れます。しかし剪定する場所を間違えてしまえば、その年には花が咲かなくなってしまうため、注意が必要です。
この記事では、紫陽花の剪定の時期ややり方を、図入りでわかりやすく解説します。
紫陽花の剪定を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
紫陽花には「旧枝咲き」と「新枝咲き」の2種類があります。それぞれ剪定時期や方法が異なるため、まずはご自宅の紫陽花がどちらに該当するのか、確認してみてください。
旧枝咲きとは前年に伸びた枝に翌年の花芽がつくタイプの紫陽花のことです。街中や庭先などでもよく見かける一般的な種類です。
【旧咲き紫陽花の種類】
花芽は前年の初夏〜夏にかけて形成され、冬を越すあいだにゆっくりと成長し、6月ごろに美しい花を咲かせます。
剪定のタイミングを間違えると花芽を切ってしまい、翌年咲かなくなることもあるため、剪定は花が終わった直後(夏前)までに行うのが鉄則です。
春以降に新しく伸びた枝に花をつける紫陽花は「新枝咲き」タイプとなります。剪定のタイミングにあまり神経質にならなくてもよく、育てやすい品種としてガーデニング初心者にも人気の種類です。
【新咲き紫陽花の種類】
また、新枝咲きタイプは旧枝咲きに比べて少し開花時期が遅く、夏から秋にかけて長く花を楽しめるのが特徴です。さらに年ごとの花つきのムラが少なく、毎年安定して花を咲かせてくれるのも魅力のひとつと言えます。
紫陽花の剪定時期は、花が咲き終わったすぐの時期が目安です。開花から1カ月が過ぎたあたりを目安に、7月下旬までには剪定を終えてください。
枯れ枝は、紫陽花の休眠期である12〜3月に切り落としてください。この時期は紫陽花が成長を止めている時期のため、枯れ枝を落としてもダメージが蓄積しにくいとされています。
新芽がついていないスカスカの枯れ枝や、木のように硬くなってしまった枝などを見つけて、根本から剪定します。
新枝咲きの紫陽花は、春以降に伸びた新しい枝に花をつけるため、休眠期である冬に剪定しても花芽を切ってしまう心配がありません。
そのため、剪定のタイミングに神経質になる必要がなく、冬のあいだにゆっくり剪定すればOKです。
「剪定で花が咲かなくなったらどうしよう」と不安な人には、失敗のリスクが少ない新枝咲き紫陽花がおすすめです。
8月に入ってしまうと、翌年開花するための「花芽」ができてしまいます。花芽を切り落とすと翌年は開花しなくなります。
かといって放置しておけば、枝がぐんぐん伸びて、人の背より大きくなってしまうことも。紫陽花の背が伸びすぎてしまうと、手入れが大変になります。
また、剪定しないと新芽も大きくなれません。適切な時期に剪定をすることで、翌年も美しい紫陽花の開花を楽しめ、手入れもしやすくなります。
また、剪定して余分な枝葉を落とすことで、風通しが良くなり十分に日光を浴びられるため、あじさいの病気防止も期待できます。
紫陽花の剪定に必要な道具は、剪定バサミだけでOKです。切り口が潰れないように、切れ味がよく扱いやすい剪定バサミを選んでください。
こちらの剪定バサミは、切れ味がとても良く、長年使用しても劣化が少ないとして人気の品です。剪定バサミを購入予定の方は、ぜひ検討をしてみてください。
また、切り落とした紫陽花は生花として楽しめます。まだ活き活きとした姿のあじさいなら、ドライフラワーに変化させることも可能です。
生花やドライフラワーとして飾らない場合、袋に入れて市の規定に従ってゴミに出します。
剪定した花や枝を土にそのまま残しておくと、土の風通しが悪くなったり虫が増えたりする原因になります。必ず再利用するか、ゴミとして処分をしてください。
紫陽花の剪定は、花が色あせてきたタイミングで行います。剪定する位置は、花が咲いている先端から、2〜3節目をカットすればOKです。2〜3節目をカットする理由は、その位置から生える花芽は育ちやすく、樹高も整えやすいとされているためです。
翌年は剪定した位置の下にある脇芽が伸びて、花を咲かせます。伸びてしまった上部の枝も、カットしましょう。
紫陽花の背の高さを保ちたい場合は、2〜3節目より下の位置を切っても問題ありません。必ず、脇目が生えていることを確認して、脇目より上の位置にハサミを入れるようにしてください。
紫陽花の剪定をする際は、すべて均一の位置にハサミを入れて、背の高さを整える方法が一般的です。しかし枝ごとにあえて別の位置で剪定を行い、背の高さをバラバラにするのも良い方法です。
背の高さが異なる紫陽花は、自然な姿に近く、生命力を感じられます。庭の風景にリズムも生まれるため、剪定位置に迷っている方はバラバラの高さにすることも、選択肢に含めてみてください。
花を咲かせなかった花は、その年は開花にエネルギーを使わなかった花です。翌年に開花する可能性が高いため、開花を希望する場合は、残しておくことをおすすめします。
エネルギーを丸1年溜めた紫陽花は、とても美しい花を咲かせます。来年の楽しみとして、取っておいてはいかがでしょうか。
紫陽花全体を小さくしたい場合は、低い位置で剪定を行います。花芽よりも上の位置で切れば、背が低くても開花します。
花芽の位置よりも低くしたい場合や、枝全体が弱っているように感じる場合は、強剪定がおすすめです。
強剪定とは、紫陽花全体を丸坊主にする剪定方法のことをいいます。枝の高さを全て揃えながら、枝に新たなエネルギーを蓄える効果が強期待できます。
強剪定を行う季節は冬です。全体の2/3程度まで減らしたら、根本から3〜4節目ほどでカットしてください。枯れた枝は、根本から切り落として構いません。枝が太い場合が多いため、切れ味の良い剪定バサミを使用したほうが安心です。
紫陽花を長年育てていると、木質化して茶色く硬くなった枝が出てくることがあります。こうした枝は花を咲かせる力が弱まっているため、冬の剪定でしっかり切り戻してOKです。
ただし、剪定バサミでは歯が立たないほど硬くなっていることもあるため、ノコギリを使うのがおすすめです。
こちらは1866年創業の信頼ある日本ブランドで、グリップが握りやすく、日本人の手になじむ作りになっています。折りたたみ式なので収納や持ち運びもラクで直径105mmまでの太枝もスムーズに切れるため、紫陽花だけでなく庭木全般の剪定にも重宝します。
ガーデニングを行う方や庭の景観を大切にする方は、持っておくと便利ですよ。
紫陽花はとても強い植物です。しかし剪定を終えた後はエネルギーが不足しがちなため、水や肥料などを与えてください。
水は地面が乾いたタイミングであげればOKです。
肥料は冬を迎える前に与えましょう。チッソ・リンサン・カリのバランスが取れた、以下の肥料がおすすめです。
与える量は、製品の説明に書いてある使用量を守ってください。栄養を与えすぎると根が腐ったり枯れたりする可能性があるため、注意が必要です。
紫陽花の剪定時、花芽を切り落としてしまったり刈り込みすぎたりすることもあるかと思います。
紫陽花は強い花のため、剪定に失敗してもすぐに枯れてしまう心配はほとんどありません。剪定をした年に花を咲かせなくても、翌年に開花することは多くあります。
剪定に失敗した場合でもあまり気にしすぎず、適切な環境で管理を続け、花が咲くのをのんびり待ってみてください。
ここからは、紫陽花の剪定におけるよくある疑問に回答します。
もっとも多い原因は、剪定のタイミングのミスです。
特に旧枝咲きの紫陽花は、夏頃に来年の花芽を形成するため、秋〜冬に剪定してしまうと花芽ごと切り落としてしまい、翌年花が咲かなくなってしまいます。
そのほかにも、日当たり不足や養分不足、老化した枝の残しすぎなども花が咲かない要因になるため、剪定・肥料・環境の3つの視点から見直すことが大切です。
剪定のしすぎで枝が減ってしまっても、紫陽花は比較的回復力のある植物なので、心配しすぎる必要はありません。
適切な環境と管理をしていれば、翌春からまた新しい枝が伸びてくるため、まずは健康な状態で育て直すことを優先しましょう。
ただし年内に再び剪定するのは逆効果になることもあるので、次の剪定は翌年以降に見送るのが無難です。
高さを揃えるためには、春の芽吹き以降に伸びた枝の成長を見ながら、夏前に微調整するのがおすすめです。
来年の剪定では「全体をドーム状に整える」ことを意識してみると、まとまりのある美しい株姿になります。
紫陽花は季節を感じさせる、美しい花です。庭に植えたり、鉢植えで楽しんだりする方も多いかと思います。
成長スピードが速くたくましい花ですが、剪定を正しく行わないと大きくなりすぎたり栄養不足に陥ったりすることもあります。ご紹介した内容を参考にして紫陽花の剪定を正しく行い、健康で美しい開花を楽しんでみてください。
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