「エアコンの下から水がポタポタ…」
「もしかしてドレンホースが原因?」

ドレンホースは小さな部品ですが、エアコンの排水を担う大事な役割があります。交換は自分でも可能ですが、注意点もあるため、正しいやり方を知っておくことが大切です。

この記事ではドレンホースの交換方法から業者に依頼する場合の費用、長持ちさせるコツまで、わかりやすく解説します。

エアコンのドレンホースの交換は自分でできる?

ドレンホースの交換は比較的かんたんな作業で、必要な道具が揃っていればDIYで対応することも可能です。古いホースを外して、新しいものに取り替えるだけなので、慣れている方なら30分ほどで終わることもあります。

市販されている部品やテープ、防虫キャップなども手に入りやすく、工具も特別なものは必要ありません。

ただし、取り付けが甘いと水漏れの原因になったり、うまく排水されなくなる可能性もあります。
自分で交換した場合は、たとえトラブルが起きてもメーカーや施工業者の保証が受けられないことがほとんどです。エアコン本体に負荷をかけないよう注意しながら作業を行うことが大切です。
作業に少しでも不安がある方は、無理せずプロに依頼することをおすすめします。

蛇口・水栓

エアコンのドレンホースの交換方法

ドレンホースの交換は、ポイントを押さえれば難しい作業ではありません。ここでは、必要な道具と手順をわかりやすくご紹介します。

必要なもの

まずは以下のドレンホースの交換に必要な物を用意します。

  • ・ドレンホース
  • ・ドレンジョイント
  • ・配管用テープ
  • ・防虫キャップ

新しいドレンホースは、既存のホースと同じ直径のものを選ばないと取り付けがうまくできないので、注意してください。14mm・16mmが一般的なドレンホースの直径です。

また、紫外線に強い素材のホースや、ホース全体を覆うカバーを使うと、長持ちしやすくなります。

1.古いドレンホースをカットする

まずは古いドレンホースを露出させます。ドレンホースと配管、VA線が配管テープで巻かれていることが多いので、カッターで配管テープに切り込みを入れて剥がします。

その後、交換したい部分をハサミでカットします。

2.新しいドレンホースを取り付ける

既存のドレンホースと同一内径のドレンホースを、ドレンジョイントをかませて接続します。ドレンジョイントは、内径が大きい方を既存のホース側、小さい方を新しく取り付けるドレンホース側に設置します。

水漏れ予防のため、接続部分に配管用粘着テープを3~4周ほど巻き付け、手でしっかりと握って圧着させます。

3.ホースの長さと位置を調整する

ドレンホースは床から5cm以上離すことと、水が流れるように勾配をつけることが大切です。適切な位置にドレンホースが定まるよう、調整します。

4.防中キャップをはめる

最後に、防虫キャップをはめます。これでドレンホースの交換作業は完了です。

給湯器

エアコンのドレンホース交換を業者に頼む場合の費用相場

ドレンホースの交換を業者に依頼する場合、費用はおよそ5,000円〜2万円前後が相場です。金額には、出張費や作業費、材料費が含まれます。

軽微な補修や短いホースの交換だけなら5,000円程度で済むこともありますが、設置場所が高所だったり、配管が長く延びている場合は、その分費用がかさみます。また、室内機側まで分解して交換するような作業になると、1万円〜2万円ほどかかるケースもあります。

交換工事はどこに頼めばいい?

エアコンのドレンホースの交換工事の依頼先は、以下があります。

  • ・家電量販店(購入店)
  • ・エアコンの専門業者
  • ・住宅設備会社

業者を選ぶ際は「出張費込みかどうか」「保証があるか」などをチェックし、できれば複数社で相見積もりを取るのがおすすめです。

エアコン設置から10年以上経過している場合

もし10年以上使用したエアコンのドレンホースが不調を起こしているようであれば、今回修理しても、また別の部品が経年劣化を起こし、修理と故障のいたちごっこになってしまう可能性があります。

メーカーの部品保有期間は10年間と定められているため、次の故障のタイミングには部品がなくなってしまっていた・・・なんてことも起こりかねません。
長期的に見ると、早めに最新の省エネ性能の高いエアコンに交換しておいた方が、実はコスパがよかったというケースも多いので、ドレンホースを交換するか、エアコンそのものを交換するかは、使用年数を考慮して検討してみてください。

エアコンのドレンホースの役割とは?

ドレンホースは、エアコンから出る「水」を外に排出するための役割を担っています。

エアコンは機器内で冷たい空気を作りだします。その際、機械の中で空気中の湿気を取り除くため、その過程で「結露水」が発生します。この水をスムーズに外へ逃がすのが、ドレンホースの役目です。

もしドレンホースがつまったり破れていたりすると、排水がうまくできずに水が逆流したり、室内に水漏れが起きてしまうこともあります。このように、エアコンを快適に活用する上でドレンホースは欠かせない存在です。

エアコンのドレンホースの寿命と劣化する原因

ドレンホースの寿命は、おおよそ3年〜5年程度と言われています。劣化の主な原因は、以下のようなものがあります。

  • ・紫外線
  • ・風雨や気温差
  • ・異物の混入。
  • ・ホースの折れやたるみ

ドレンホースは外気に晒されるため、見た目は問題なさそうに見えても、少しずつ傷んでいきます。そのため定期的なチェックが必要です。

また、エアコンの不具合の大半がドレンホースが原因とされています。少しでもエアコンにおかしな症状が発生した場合は、ドレンホースを確認してみてください。

以下の記事では、ドレンホースのメンテナンス方法について詳しく解説しています。ぜひこちらも、チェックしてみてください。

エアコンのドレンホースを長持ちさせるポイント

ドレンホースは外気にさらされやすいため、少しの工夫で寿命を延ばすことができます。ここでは、日頃からできる2つのポイントをご紹介します。

紫外線を避ける

ドレンホースが直射日光に当たっていると、プラスチックが硬くなって割れやすくなります。

屋外にある場合は、紫外線に強い素材のホースに交換するか、保護カバーをかけるのがおすすめです。見た目もすっきりし、耐久性もアップします。

詰まりが発生しないように注意する

ホースの内部に水やゴミ、異物が残ったままになると、ドレンホースの寿命にも悪い影響を与えます。

ホースの先端が地面に触れないように高さや角度を調整したり、虫が入り込まないように防虫キャップを設置したりと、詰まりが発生しない工夫を取り入れてみてください。

まとめ|ドレンホース交換をしてエアコンを長持ちさせよう

ドレンホースは目立たない部品ですが、エアコンの快適な運転を支える大切な存在です。劣化したまま放置してしまうと、水漏れや故障の原因になることもあるので、定期的にチェックし、必要があれば交換してみてください。

ドレンホースの交換はDIYでも可能ですが、不安がある場合は専門業者に依頼したほうが安心です。ドレンホース交換を問題なく進めるための準備として、ぜひ本記事を役立ててください。

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